カテゴリ: 雑談

高血圧の話1

最新の高血圧治療ガイドでは、治療対象となる高血圧は、全年齢で、140mmHg/90mmHg以上の高血圧症患者といわれています。これに血圧の数値と血圧以外の危険因子、高血圧性の臓器障害の有無によって、低リスク・中等リスク・高リスクに分けられ、治療が決定されます。危険因子としては、年齢・喫煙歴・脂質代謝異常・肥満・糖尿病などがあげられ、臓器障害としては脳・心臓・腎臓・血管の硬化・眼底での所見があげられます。具体的にどのような治療が選択されるかというと、低リスク群では、3か月生活習慣を改めるようにしても、血圧が140mmHg/90mmHgを切らない場合に降圧剤投与、とされています。中等リスク群の場合でも1か月の改善努力で血圧が下がらなければ降圧剤、高リスク群ではただちに降圧剤治療とされています。低リスク群は血圧140~159mmHg/90~99mmHgで危険因子がない群とされていますが、実際に薬を使わないでどのように血圧を下げるようにするかというのは次回に書こうと思います。

中澤医院|高崎市の内科

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薬のこと その3

最初に、明らかに薬をずっと続ける必要のないケースは、急性の感染症です。いわゆる風邪やインフルエンザ、急性の胃腸炎(食あたり、ノロ・ロタウィルス感染症・O157感染症・他)などがあげられます。これらに対する薬は原因であるウィルスや細菌を殺す薬や、それらの病原菌が引き起こす、各種の症状を緩和するための薬ですので、体内にその原因がなくなり、症状がなくなれば、続ける必要は全くありません。それでは、生活習慣病といわれる、病気の薬についてはどうでしょうか?これは、高血圧症・糖尿病・高脂血症といった病気が、どのような原因で引き起こされるか、考える必要があります。あとは次回に。

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薬のこと その2

血圧の薬を処方するときなどに、時々こう聞かれることがあります。「先生、血圧のお薬って、飲み始めたら、ずっと飲まなくちゃいけないんでしょ?」

わたしは大概こう答えます「そんなことはありませんよ。安定してきて、薬を中止しても血圧が上がらなければ、そのまま様子を見ることもあります。」

特に生活習慣病の場合、薬を処方されたらずっとそれを飲まなければならない(だから薬は出さないでほしい)という考えの方も結構いるようです。

では、薬を続けたほうが良い場合、続ける必要がない場合はどんなケースがあるのでしょう。この数回はこの問題について考えてみたいと思います。

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薬のこと その1

薬は、使わないで済めばそれに越したことはありません。しかし、最低限の内服治療は重要です。たとえば糖尿病。血糖値が基準値を少し越えている程度であれば、食事・運動でコントロールも可能ですが、基準の2倍くらいの血糖であれば、運動・食事の他の治療法がやはり必要といえます。近年は高血圧でも運動療法がありますが、最低限の薬剤との併用がよいでしょう。心療内科の分野でも、軽度の状態であればカウンセリング等で気が晴れることもありますが、ある程度以上の症状があれば、薬を内服することで、そのかたが陥っている悪循環から抜け出すのが早いことも多いのです。

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