最新の高血圧治療ガイドでは、治療対象となる高血圧は、全年齢で、140mmHg/90mmHg以上の高血圧症患者といわれています。これに血圧の数値と血圧以外の危険因子、高血圧性の臓器障害の有無によって、低リスク・中等リスク・高リスクに分けられ、治療が決定されます。危険因子としては、年齢・喫煙歴・脂質代謝異常・肥満・糖尿病などがあげられ、臓器障害としては脳・心臓・腎臓・血管の硬化・眼底での所見があげられます。具体的にどのような治療が選択されるかというと、低リスク群では、3か月生活習慣を改めるようにしても、血圧が140mmHg/90mmHgを切らない場合に降圧剤投与、とされています。中等リスク群の場合でも1か月の改善努力で血圧が下がらなければ降圧剤、高リスク群ではただちに降圧剤治療とされています。低リスク群は血圧140~159mmHg/90~99mmHgで危険因子がない群とされていますが、実際に薬を使わないでどのように血圧を下げるようにするかというのは次回に書こうと思います。