熱中症の話その1

暑い季節になりました。連日ニュースなどで熱中症の方が多発していると目にすることでしょう。 熱中症とは実は四つの症状の総称です。①熱失神、②熱けいれん、③熱疲労、④熱射病の四つがそれです。熱失神とは、高温の状態で体全体の熱を下げるため、体表の毛細血管が拡張して、血液を集めるため、一時的に脳の血流が減る状態です。症状は、めまい・頭痛・吐き気です。熱けいれんは、大量の汗をかくことで体の電解質(特にナトリウム)が失われ、そのため手足のけいれん・筋肉痛・こむら返りが出現します。熱疲労とは体内の水分が減少し、体液や血液量が不足するため、脈拍や血圧が低下し、強い疲労感や嘔吐などが出現します。熱射病はさらに脱水が進行し、体温が40℃以上になることや、意識混濁・ひきつけといった症状が出現します。ここまで進行すると生命にかかわる状態になってきす。

次回は熱中症の対策について書くことにします。

中澤医院|高崎市の内科

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